4月14日に端を発した「熊本地震」から約4ヶ月が経ちました。
東北、そして全国各地から「熊本に花火を」の声とともにたくさんのご支援をいただき、
九州ではじめてとなるLIGHT UP NIPPONの花火を、熊本県阿蘇郡西原村で上げることができました。
まだまだ、生々しい地震の爪痕が残っている熊本。
西原村は、慰霊祭を8月末に控えているため、
今回は、大々的な告知や打上げ花火は見送られた、はずでした。
18時。
日没まで、まだ時間があるうちから、
どこからともなく集まってくる、西原村の子供たち。
顔見知りの友達を見つけては、会場となった西原中学校の校庭を縦横無尽に駆け回ります。
震災後、学校と避難所を往復するばかりだった子供たちが、
花火という「夜、外に出て友達と遊ぶ口実」を見つけた瞬間でした。
あまりの元気のよさに困り顔のお父さん、お母さん方も、どこか嬉しそう。
そして、19時45分。
夕闇があたりを包み込んだ頃、会場に集まった約300名みんなでカウントダウン。
仕掛け花火がグラウンドの中央に、メッセージとともに浮かび上がりました。
「ふっこう西原、そして未来へ」
自分たちが前を向き、復興へ向けてさらなる一歩を踏み出すための言霊。
仕掛け花火が消えかかり、拍手が沸き起こるグラウンド。
その瞬間、「ドン!」という大きな音とともに、
なんとサプライズの打上げ花火が頭上に打ち上がったのです。
その数、50発。
今の熊本西原村にとっては、眩しくてたまらない大きな大きな打上げ花火でした。
夜空に瞬く花火の寿命は、たった一瞬のこと。
だけど、その花火が人の心を照らす時間は、とても長いのです。
あの2011年から、東北で花火を上げ続けてきた方々はきっと、そのことを深く知っているからこそ、
今回、こんなにも熱い思いを、熊本に届けてくださったのだと感じました。
2016年も、2017年も、8月11日はやってきます。
またこうして、みんなで最高の花火を見上げられるよう、熊本は日々、前へ進んでいきます。
〈打ち上げ花火数〉50発
〈推定観覧者数〉300人
2016年 熊本県西原村の花火の様子はこちら
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