2014年から、LIGHT UP NIPPONの開催地となった福島県のいわき市久之浜会場。
3回目の「浜の夏祭り」は、久之浜・大久地区の夏の恒例行事となりつつあります。
町の復興計画が進行している同地区では、道路や建物の工事でめまぐるしく景色が変わっていきます。
昨年のお祭りの会場であった場所も、道路工事にともない立ち入り禁止区域に。
そこで、今年の会場候補となったのが久之浜漁港。久之浜は古くからいわき市屈指の漁港で、震災前には秋に大勢の来場者で賑わう漁港まつりが開催されていました。
久之浜の真の復興に向け、町のシンボルともいえる漁港でお祭りをすることが、今年の浜の夏祭りのコンセプトでした。
当日は、雲のほとんどない快晴。漁港の水面に反射する太陽の光で、会場は眩しすぎるほどの明るさ。
13時にイベントがスタートし、ステージトラックでのライブやたくさんの出店で、いつもの漁港とは違う賑わいを見せていました。会場が駅から徒歩10分程度と、アクセスがよいとは言えないことが実行委員の心配点でしたが、親子連れや地元の子供達がどんどん集まってきます。
その頃、防波堤では着々と花火師の平銃砲火薬店さん、糸井火工さんによる打ち上げ準備が進行。例年天候に悩まされてきましたが、今年はそんな心配はいりません。
夜になるにつれ、会場のお客さんの数も増えてきます。海と反対側の山に日が沈み、19時前には辺りは真っ暗に。そして、19時に赤とんぼの音楽とともにLIGHT UP NIPPONの花火が打ち上げスタート。約10分の間、鎮魂と復興の祈りを捧げます。
その後、浜の夏祭り第2部の、地元伝統の盆踊り&花火大会へ。大勢の人が、櫓の周りで祭囃子にあわせて盆踊りを楽しんでいました。20時からは再び花火打ち上げ。今年はメッセージ花火も行い、気持ちのこもった花火がたくさん打ち上がりました。また、漁港の防波堤から打ち上げ、観覧場所から距離が近いこともあり、視界いっぱいに花火が広がるほどの大迫力。子供達も大はしゃぎでした。
3回目の「浜の夏祭り」。今年は、祝日ということもあり、昨年よりも多くの来場者がありました。震災によって町を離れた人がいるなか、盆休みに帰郷した人たちが地元で顔を合わせる機会にもなっています。お祭り終了後、実行委員長の吉田さんも、「来年もここでやろう」と、想いを口にしていました。
今年の10月16日には6年ぶりの久之浜漁港まつりが開催されるなど、真の復興に向け、地元の人々が一丸になって頑張っています。そんな姿を、もっとたくさんの人に見てもらえたら、と思います。
打ち上げ数1,000発
想定来場者数10,000人